あとがき


完結が2015/11/19、少し間を置いて翌年1月から”異人の「ま」”を描き
2017/1/16現在、鉄神オーパートの28話を上げた直後に書きました。


黒鉄城完結から2年とは早いものです。
当時は完結した直後とんでもないエネルギーの消費でひと月ほど空いた時間は眠り続ける生活でした。
ロボ漫画はやはり体力や気力を使うもので、完結してからしばらくは魂を半分持ってかれたような
恐ろしいような気持ちいいような達成感がありました。

さて、なぜ急にあとがきを?と思われる方も居るかもしれませんが
簡潔に述べると「気力ゲージが満タンになったから」です。
黒鉄城の余韻に浸りながら手がサボり魔にならないよう異人の「ま」を描き
ちょっとずつ回復しながら一番反応の良かった作品(この場合鉄神オーパート)の準備をしようと
思ったのです・・・・・・が、


黒鉄城のガチンコバトル(体)に対して方向性の違う鉄神オーパート(心)を描こうとしたら
全く違う疲れ方をしていって中々順応しきれなかったのです。
(ちなみに(技)はうつろ船ベガの予定)


スケベなシーン入れようだとか、お姉さんやショタっ子を可愛く描こうとか
ただのバトルだけだと黒鉄城で出来ることほとんどやっちゃったよなぁとか・・・・・・
これじゃまるでオーパートのあとがきみたいだけど、とりあえず前提として
「ロボ漫画は魂の半分を持ってかれるぞ」と。いい意味で。

要するに今になってようやくあとがきに取り掛かる準備が出来たぞということです。
それでは黒鉄城の振り返りをしていこうと思います。
内容に関しては受け取り方が人それぞれ違うと思うので省きますが、あえて3点だけ。



まず1つ、最初に別居中にある奥さんの住居「コーグ」にて
あしゅらが暴走して大量のロボを破壊して実家に帰った事件。
ここはイントロとしてロボットが次々壊されるシーンを入れようと思ってたのですが
当時の技量と通しで見た場合、やっぱ入れなくてよかったかな?と思っています。

そして2つ、ブロッケンについて
中盤から終盤にかけて彼は大いに悩みます。
自分はなにかしたい、でもどうすればいい、と・・・・・・。
ここをもっと丁寧に描ければな〜と思ってました。

彼は兄に蒼白、姉にすくな、弟にアリサ、末の妹にジュンと来て
ちょうど一番苦労する兄弟間での真ん中の立ち位置にあります。
蒼白がコーグを離反し、コーグ側の一番上のお兄さんになってしまった責任と
可愛がってる末の妹に嫌われたくないいじらしさ、そして
追い打ちをかけるように無人城の悪魔の声が三つ巴で彼を襲います。

その結果彼は蒼白に問います「私は何がしたかったのか」と。
その辺をもうちょっと深く描けたらよかったかなぁと思ってますが
ずいぶん遅くなりましたが補完をここで。

最後に3つ目、アリサvsゴロちゃんです。
アリサと戦ってる途中や倒した後、ゴロちゃんは異常に無口になってるはずです。
ここはあえてこういう描写にしましたが捨てがたいやりとりがあったのでここで補完をば。


――ここから補完(没にしたやりとり)





自分ではなく、すくなを選んだゴロちゃんに対し問いかけるアリサ。
「なぜあたしじゃなくてそいつなのよ!
 あたしがオカマだから!?それともロボットだから!?」

少しの間を置き・・・力強く、しかし悲しげにその答えを返すゴロちゃん。
「なんでてめぇじゃなくてすくなを選んだかわかるか?
 てめぇがオカマだからでも、ましてやロボットだからでもねぇ・・・・・・
 ”敵”として向かってくるからだ!」

指を指し訴えるゴロちゃんと黒鉄城”天守閣”
アリサの逢魔ヶ城から奪い取った巨大な剣を掴み、構え、にらみ合い・・・・・・

切った

落雷より早く決着はついた。逢魔ヶ城は縦に割れ、オイルと火花を傷口から激しく吐き出す。


崩れたロボの残骸からアリサを抱き上げ
「てめぇが敵じゃなかったら、よかったのによ・・・・・・」
重くのしかかる体を抱き上げ、静かに去るゴロちゃん。
すくなはただ見守ることしかできなかった・・・・・・。



――補完ここまで


採用しなかった理由としては作品に熱が入りすぎて
「報われなさすぎるだろ(涙)」となってしまったからです。
各キャラに入り込みながらどの作品も描いてるので
感情移入しすぎて若干ナーバスになったりもしました。

その点ラストバトルはむしろ無人城側に感情移入しながらだったので、
どうやって(設定、描写ともに)傷一つつかない黒鉄城を倒そうかと
どうやって増殖再生し形を変えて戦ってやろうかと
悩みながら描いてたので、いっそすがすがしい気分にもなれました。


長くなってきたので各キャラに一言述べて終わりに。

あしゅら――作中一苦労人の天才、僕が天才キャラを描くとしたらもうこのデザインで決定。

のりか――あしゅらの妻で天才、もし実家に帰ってたのが彼女ならどうなっていたことか。

ジュン――養子で末っ子の天才、今後どっかでねじ込みたいと思ってる。

ブロッケン――作中二番目の苦労人、雨が似合うイイ男。

アリサ――ナイスオカマ、彼が居なかったらさぞ重苦しい雰囲気だったろうに。

無人城――設定変えてスピンオフで一本描いてみたい。

コテっちゃん――世界観を繋げるのに大いに役立ってる影の功労者。

黒鉄城――もうこれ以上かっこいいロボは描けそうにない。

蒼白――ナイス兄貴、一番かっこよく、描くのが一番難しかった。

ゴロちゃん――改心したチンピラ、いつのまにかヒーローになってて一番びっくりした。


最後まで読んでいただきありがとうございました。
これからも木曜の「ま」作品を楽しんでくださいね。
スーパーロボット最高。

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